ICL手術後はいつから仕事復帰できるの?手術前後の過ごし方も紹介

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「ICLを検討しているけど、術後の安静期間が長いと仕事に影響が出るから心配…。」そのような心配事を抱え、ICL手術を迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

術後、なかなか仕事に復帰できないとなると、ICL手術を受けるのも躊躇してしまいますよね。そこで今回は、そのような不安を払拭すべく、ICLの術後の仕事復帰に適した時期について解説し、術後の日常生活の過ごし方や注意点についてもお伝えしていきます。

ICL手術の特徴とメリット

ICLは眼内コンタクトレンズとしても認知されています。その名の通り、目の虹彩と水晶体の隙間に微小なレンズを挿入する手法です。レンズを挿入するために開く箇所は、角膜にわずか3mmほど。目への負担を抑えた手術と言えます。

・ICL手術のメリット

ICLの手術にはさまざまなメリットがあります。ICLのメリットを正しく知ることで、手術への不安は少しでも解消されるはずです。早速、お伝えしていきましょう。

レンズの手入れが不要

ICLの手術で使用するレンズは、取り外す必要がないので、コンタクトレンズのように洗浄液で洗ったり、日々つけ替えたりのケアが不要です。手入れの面では、楽な生活が送れるでしょう。

角膜を削らない

ICLの手術と比較される目の手術に、レーシックが挙げられます。レーシックはレーザーを角膜にあて、角膜の表面を削る術法ですが、ドライアイになりやすいなどのデメリットもあるのです。一方でICLは、角膜を削るのではなく、小さな切開箇所からレンズを挿入する術法。そのため、目の負担は軽くなると考えられています。

手術が短時間で済む

クリニック・病院によって差はありますが、ICLは数十分もあれば両目の手術が可能です。縫合や抜糸などの術後の処置もありません。多くの場合、日帰りの手術で対応してもらえます。

レンズの取り外しが可能

ICLの手術で眼内に挿入したレンズは半永久的なもので、基本的には取り出すことはありません。しかし、将来的に目の病気にかかる事態も起こり得ます。その際、ICLで挿入したレンズを外し適切な治療を受けることが可能です。また、「もとの見え方に戻したい」というような心境の変化が起きたときにもICLなら対応できます。

■ICL術後の過ごし方

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ICLは手術も短時間で入院の必要もない、メリットの多い視力回復法です。しかし、術後にはいくつか気をつけておかなければならない点もあります。詳しく見ていきましょう。

・入浴や洗顔はしてもいい?

とくに夏場は汗をかきやすく、「せめてシャワーだけでも浴びられたら!」と思われる方もいるでしょう。術後の入浴や洗顔、洗髪はそれぞれ開始に適した時期があります。

入浴やシャワーなどは手術当日からOKです。ただし、濡らしてもよいのは肩から下のみになるので注意しましょう。

洗顔は術後4日目までは避けるようにし、目元を濡らしたり擦ったりしないように注意しながらタオルで拭く程度にとどめます。洗髪についても、やはり顔が濡れてしまうのを避けるため、術後4日目までは行わないようにしましょう。

・メイクやスキンケアはOK?

とくに女性は、「メイクができないと外出するのに不便…」と心配な方もおられるのではないでしょうか。スキンケアに関しては、術後からすぐに可能です。ただし、化粧水や乳液などのスキンケア剤が目に入らないように細心の注意を払います。

メイクに関しては、チークやリップなら当日からOK!ベースメイクやアイメイクは目の周りに施すため、術後1週間は待ちましょう。そのほか、まつげパーマやまつげエクステなどは術後1か月ほど経ってからが目安。ただし、術後の検診で異常がないことが確認できてから行うようにしましょう。

・カラーコンタクトは装着可能?

カラーコンタクトは、目元を強調してより魅力的に見せる効果があるもの。メイクの一部のような感覚で、必需品となっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方にとって、ICLの術後にカラーコンタクトの装着が可能かどうかは重要な問題です。カラーコンタクトは術後1か月たち、検診で問題なしと診断されれば装着はOK!自己判断せず、必ず診察を受けましょう。

・車の運転は?

日常、車で移動する機会が多い方は、ICLの術後、いつから車の運転ができるか気になると思います。術後すぐは視力が不安定な場合もあるため、運転は、術後当日はNGです。翌日の検診を受け、医師と相談のうえ運転開始時期を決めてください。とくに夜間の運転が多い方は、運転開始時期を慎重に判断しましょう。

・保護メガネ いつまで必要?

保護メガネは、外部からの異物が目に入るのを防ぐ役割があります。また、知らず知らずのうちに目を擦ってしまう恐れもあるので、その点からも効果的です。多くのクリニックが、ICLの術後に保護メガネの装着をすすめています。

とくにICLの術後1週間は、就寝時にも着用するのがおすすめです。さらに、感染症を防ぐ観点から、4週間は保護メガネを着用するとより安心できるでしょう。

花粉や紫外線がとくに気になる時期は、それらのブロック効果が期待できる保護メガネを装着する方もいらっしゃいます。気になる方はチェックしてみるとよいでしょう。

■ICL術後はいつから仕事復帰が可能?

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ここまでに、ICLの術後の過ごし方や注意点について解説してきました。仕事をされている方は、日常生活に加えて仕事の面でも気になる点が多々あることでしょう。

以下では、仕事復帰までの期間や注意点などに焦点をあてて解説していきます。

・デスクワーク

デスクワークは、術後当日は厳禁です!体全体への負担は少なく思えますが、パソコンのディスプレイや書類の細かい字などを見る機会も多く、術後すぐの目にとっては負担になるのです。そのため、術後2日目から行うようにしましょう。

・車などの運転を伴う仕事

先述した通り、術後当日の車の運転は厳禁ですが、運転を伴う仕事をしている方はさらに注意が必要です。医師と相談のうえ、仕事再開のタイミングを決めましょう。

・屋外作業や重労働

屋外作業や重労働は、一見目には関係なく思えるため、すぐに復帰できるとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、重い荷物などを持つ仕事の場合、体に力を入れたときに目にも圧力がかかります。1週間程度は休むようにしましょう。

そのほか、各仕事内容による復帰のタイミングについては、医師に相談することをおすすめします。

■ICL術後に想定される違和感

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ICLは比較的、目への負担が少ない手術だとお伝えしてきました。手術自体も短時間で完了し、手術時は点眼麻酔を施すため、痛みもほとんどありません。ただし、術後には多少の違和感を抱く方もいらっしゃいます。

ICL術後に起こる可能性がある症状や感覚について、ご紹介していきましょう。

・ハローグレア現象

ハローグレア現象は、車のライトや街灯に輪がかかったように見える状態や、光がギラギラとして見える状態を指します。白内障やレーシックなどの目の手術を行うと、術後に出現しやすい現象です。一般的に、近距離や遠距離など複数の距離にピントを合わせる「多焦点眼内レンズ」の挿入が、ハローグレア現象を起こす原因といわれています。

ICLでも術後にハローグレア現象が起こるのでは?と思われる方もいらっしゃるでしょう。実は、ICLで使用するレンズは、このハローグレア現象を起こしにくくする工夫がされています。まれにハローグレア現象が起きた場合も、徐々に症状は落ち着いてくるでしょう。

・見え方がぼやける

目への負担は少ないとはいえ、ICLの術後すぐに目の状態が安定するわけではありません。ICLの手術を経験した方のなかには、見え方がぼやける、光が眩しく見えたりにじんで見えたりする方もいらっしゃいます。

ほとんどの場合、視力の安定とともに術後1か月ほどで症状も気にならなくなってくるでしょう。

・ゴロゴロとした違和感

ICLは術後の早い段階で見えるようになる視力回復法です。しかし、目に炎症が起こり、なかにはゴロゴロとした違和感を覚える場合もあります。これらの症状は術後数か月ほど改善していくことが多いのです。症状について気になる点がある方は、クリニックへの相談をしてみましょう。

■定期的な検診も必要!

ICLの術後は、仕事復帰や日常生活の過ごし方について判断するためにも、検診を受けることが必要です。クリニックによっても差がありますが、術後翌日、数日後、1週間、1か月、2か月…と、視力や目の状態が安定するまで検診をおすすめしています。安定した後も、1年に1回は検診を受けると安心です。

■ICLの術後は仕事復帰や日常の過ごし方に気をつけよう

ICLは、術後にはメガネやコンタクトレンズの煩わしさから解放され、メンテナンスが不要などメリットも多い視力回復法です。ただし、術後の仕事開始のタイミングや、日常生活の過ごし方については注意点もあります。仕事では知らず知らずのうちに目を酷使してしまう可能性や、力が加わることで手術の傷口に負担をかけてしまう恐れもあるのです。

渋谷眼科クリニックでは、このような術後の過ごし方について、丁寧に相談に応じます。見え方の違和感や眼内のゴロゴロした感覚など、気になる点がある場合もお気軽にご相談くださいね!

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