ICLとハローグレアの関係が知りたい!ハローグレアはどうして起こる?

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皆さんは、「ハローグレア現象」をご存じですか?初めて耳にするという方も多いのではないでしょうか。実は、ハローグレア現象は、白内障手術やレーシックといった目の手術によって起こる、代表的な合併症のひとつなのです。この記事では、ハローグレア現象の主な症状や発生のメカニズムについて詳しく解説するとともに、今話題となっている視力矯正法、ICLとハローグレア現象の関係性について紹介します。

ハローグレア現象とはどんな現象?

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ハローグレアとは

ハローグレア現象は、別名「光視症」とも呼ばれています。ハローグレア現象には2大症状と呼ばれるものがあります。
1つが、暗い場所で光を見ると周りに薄い輪が見える「ハロー」という症状。もう1つが、 光を中心に筋状の光が伸びる「グレア」という現象です。
これら2つの症状を合わせて、「ハローグレア現象」と呼ぶのです。
具体的には、街頭や車のヘッドライトが乱反射して、光がぎらついて見えづらくなったり、光にまるで輪がかかったように、にじんで見えづらくなったりします。
通常の場合、時間とともに症状は軽快していきます。また、症状が続いていても、目が慣れて気にならなくなる人がほとんどでしょう。しかし、夜間の運転時などに見えづらさを感じる症状なので、心配に思う人も少なくありません。

ハローグレアはどうして起こる?

ハローグレア現象は、白内障手術で多焦点眼内レンズを用いた場合に起こりやすくなります。多焦点眼内レンズとは、複数の場所に焦点を合わせることができるレンズのことです。
多焦点眼内レンズは、同心円状に複数の溝を持つような構造をしています。そのため、より一層乱反射が起きやすくなるのです。
また、レーシックの手術後も、ハローグレア現象は起きやすい、とされています。レーシックは角膜を削って視力を矯正するので、削られた部分と削られていない部分で、段差が生じてしまいます。その段差がハローグレアの原因となるのです。
そのほか、重度のドライアイや白内障、特殊なレンズで角膜を平たんにするオルソケラトロジーでも、ハローグレア現象は起こりやすくなると言われています。

ハローグレア現象が起こったらどうすればいい?

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ハローグレア現象は、時間の経過とともに症状がなくなることがほとんどです。また、時間がたつと、慣れて気にならなくなってくる人も多いでしょう。
しかし、慣れるまではどうしても気になってしまいますし、夜間に頻繁に車の運転をする人は心配になることでしょう。
そこで、ここでは、ハローグレア現象が起こった場合の対策法をご紹介します。

医療用サングラスを着用

遮光メガネと言って、白内障やレーシック手術後のハローグレア現象をやわらげるための医療用サングラスがあるので、そちらを使用するのもひとつの方法です。
レンズとレンズの間に偏光フィルムが入っているので、まぶしさの原因となっている反射光線をカットして視界をクリアに保ってくれます。
中には、夜間の運転にも対応可能な濃度の低いサングラスもあるので、夜間に車の運転をする機会が多い人は、そちらを選ぶと良いでしょう。
また、強い光をやわらかな光へと変換させるサングラスは、特にグレア現象に効果が期待できるでしょう。

眼内レンズは単焦点レンズを選択する

白内障の手術時の眼内レンズを、多焦点レンズではなく単焦点レンズを選択するとハローグレア現象発症のリスクを軽減することができます。
前述した通り、多焦点レンズは複数の場所に焦点が当たるため、遠方にも近方にもピントが合いやすくなります。
一方多焦点レンズは、1ヶ所にしか焦点が当たらないので、遠方もしくは近方いずれかしかよく見えません。
例えば、遠方がよく見えるレンズを選ぶと近くがぼやけるため、近くを見るときにはメガネが必要になります。
単焦点レンズにすると、ハローグレア現象発症のリスクは軽減できますが、遠くもしくは近くが見えにくくなる、というデメリットが生じます。白内障手術をする際は、自分のライフスタイルを振り返って、多焦点レンズと単焦点レンズ、どちらがいいのかじっくり検討する必要があるでしょう。

ICLはハローグレア現象が起こりにくい!

目の手術を行うと必ずハローグレア現象が起こるのか、というと、必ずしもそうではありません。ICL(眼内コンタクトレンズ)という新しい視力矯正法は、ハローグレア現象が起こりにくいのが特徴です。

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?

ICLは、目の中にレンズを挿入することで、遠視や近視、乱視を矯正する視力回復の手術です。
レーシックとは違い角膜を削る必要がないので、角膜が薄い、近視が強いといった、レーシックができなかった人たちでも手術を受けることができます。角膜を削らないため、コントラスト感度が低下せず、裸眼のような色鮮やかな見え方になるのも特徴です。
また、一度目の中に入れたレンズは、メンテナンスも不要。コンタクトレンズのように、毎日ケアしなくても、半永久的に良好な視力を維持すると言われています。
さらに、レンズには紫外線吸収剤が含まれているので、紫外線A波、B波をブロックしてくれる効果も期待できます。
切開創は3mm程度と非常に小さいので、術後のドライアイ発症リスクが軽減できるのも、ICLのメリットのひとつです。
ICLは、安全性と有効性が高いことから、厚生労働省の認可も受けている視力矯正法です。
手術も両目で20~30分程度と短時間でできるので、日帰り手術が可能。
ほとんどの人が手術の翌日から数日程度で、安定した見え方が得られ、手術後すぐに「裸眼でもよく見える生活」を手に入れることができるのです。

ICLがハローグレアを起こしにくい理由

ICLは、白内障手術やレーシックと違い、ハローグレア現象が起こりにくいと言われています。
ICLで使用される眼内レンズは、オプティカルゾーンが広く取られています。オプティカルゾーンとは、レンズの光学部のことで、このオプティカルゾーンの範囲内で視力は矯正されます。
オプティカルゾーンが広いと、中心だけでなく周辺部の視界も明確になるので、中心と周辺の光りの差があまりなくなり、ハローグレア現象が起こりにくくなるというわけです。
また、眼内レンズ自体もハローグレア現象が起こりにくいような構造になっています。

術後まだ時間がたたないうちは眼内レンズが安定しないため、夜間にハローグレア現象が起こる可能性もあります。しかし、時間が経過して視力が安定するにつれ症状は解消されると言われています。
また手術後、人によっては視力が安定するまで、乱視や視界のにじみが発生することもあります。
この症状が起こる期間や症状の強さには個人差がありますが、およそ1週間程度で安定する人がほとんどだと言われています。
ハローグレア現象に関しても同様で、術後次第に慣れてきて気にならなくなる人がほとんどでしょう。

ICLの手術を行ったあと「どうしてもハローグレア現象が気になる」という方や、「術後時間が経過しているのになかなか症状が治まらない」という方は、医師に相談することをおすすめします。

ICLならハローグレア現象発症のリスクも低くなる

白内障手術やレーシックなど、目の手術を受けた人の多くが悩まされているハローグレア現象。時間の経過とともに慣れて、症状が解消されることがほとんどですが、最初のうちはどうしても気になり、夜間の車の運転に不安を感じる方も多いと思います。
ICLは、ハローグレア現象が起こるリスクが低い視力矯正法です。良好な視力を手に入れたいけれど、ハローグレア現象が心配…という方は、ICLを検討してみることをおすすめします。渋谷眼科クリニックでも、ICLの治療を行っておりますので、気になる方はぜひご相談ください。

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