ARTICLE 記事
視力回復トレーニングって効果がない?視力にまつわる迷信とは

視力回復トレーニングや、視力がよくなると言われるアレコレを色々試している人も多いのではないでしょうか?実はその中の多くが「迷信」なんです。もちろん、中には目にいいものもいくつかあります。しかし、視力がよくなる、視力が矯正できるというわけではありません。今回は、視力にまつわる迷信がどうして生まれたのかを解説するとともに、目にいい生活習慣や、今注目の視力矯正法をご紹介します。
■視力にまつわるアレコレ…実は「迷信」なんです

世の中には、「視力回復に効果的」「目がよくなる」と言われる食べ物や行動がたくさんあります。しかし、眼科的見地からいうと、そのほとんどが迷信です。ここでは、代表的な「目にまつわる迷信」についてご紹介しましょう。
・ブルーベリーを食べると目がよくなる
目にいい食べ物、と聞くとブルーベリーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。ドラッグストアなどでも、ブルーベリーのサプリが売られており、「ブルーベリー=目にいい」というイメージが定着していることは確かです。
では、いったいなぜ、ブルーベリーは目にいい食べ物だ、と言われるようになったのでしょうか?
おそらく、ブルーベリーに含まれている「アントシアニン」という色素に、視力機能を改善する効果があるとされていることから、この説が生まれたようです。
しかし、毎日せっせとブルーベリーを食べても、目が良くなるという保証は残念ながらありません。せいぜい気休め程度と思ったほうがいいでしょう。
・遠くの山を見ると目がよくなる
子供の頃、「目にいいから、遠くの山を〇分間見なさい」と言われた経験はありませんか?「遠くの山を見ると目がよくなる」というのは、昔から言い伝えられている、いわば“伝統的な視力回復トレーニング方法”。
しかし、これも必ず視力がアップする…というわけではありません。このような迷信が生まれたのは、いったいどのような経緯があるのでしょうか?
実は、山の緑色にはリラックス作用があるといわれています。また、遠くを見ると目のピントを調節する筋肉が緩んだ状態になるので、筋肉を休めることができるそうです。つまり、遠くの山を見ることで「目が良くなる」のではなく、「目がリラックス状態になる」というわけですね。
長時間のパソコン作業や読書などで、「目が疲れたな」と感じたときは、遠くの景色をぼんやりと眺めて、目と頭をリラックス状態にさせてあげましょう。
・暗い所で本を読むと目が悪くなる
ここで、番外編として、「目が悪くなる」と言われる迷信の代表的なものを1つご紹介しましょう。
暗い所で本を読むと目が悪くなる、と思っている人は多いのでは?実際に暗い所で本を読んでいて、「目が悪くなるからやめなさい」とご両親に叱られた経験がある人も少なくないでしょう。
実はこれには、医学的根拠がまったくないことをご存じですか?暗いところで本を読んだからといって、近視になることはありません。
ただ、見えにくい場所で一生懸命見ようとすることで目の筋肉を酷使して目が疲れてしまい、一時的に目のピントが合いにくくなることはあります。
いくら視力が悪くなることがないとはいえ、目が疲れると、頭痛や肩こりの原因になってしまうことも。やはり読書は明るい場所で楽しむことをおすすめします。
■視力回復まではいかないけれど…目にいい生活習慣

では、目にいいとされる食べ物や行動はまったく効果ないのか?というと、そうではありません。視力の回復まではいかなくとも、目の健康に効果的とされることもたくさんあるのです。代表的なものをいくつか紹介していきましょう。
・栄養バランスのよい食生活
目の健康に関する栄養素は、以下の通りです。
目の粘膜や細胞の新陳代謝を保つ栄養素…ビタミンA、βカロテン、
眼精疲労の回復…ポリフェノール、ビタミンE、タウリン、ビタミンB群
紫外線ダメージの防止…カロテノイドなど
水晶体の酸化防止…ビタミンCなど
いかがですか?聞いたことがある栄養素ばかりではないでしょうか。これらの栄養素を過不足なくバランスよく摂ることが、目にもいい食事である、とされています。つまり、体にいい食事は目にもいい、というわけですね。
・リラックスして質のよい涙をつくる
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経が働くのはストレスを感じているときで、反対に副交感神経が働くのはリラックスしているときです。
涙の分泌は副交感神経によって支配されています。そのため、ストレスが溜まり交感神経が優位に働いているときは、涙の分泌が減ってドライアイになりやすくなる、と言われているのです。
ストレスを感じているなと思ったときは、好きなことをしたり休憩したりして心身をリラックスさせることが、目の健康にも効果的です。
・紫外線・ブルーライトは極力カットする
目の健康を維持するためには、極力紫外線を避けることが大切です。紫外線を浴びると、目の細胞の老化を促進させます。紫外線を大量に浴びてしまうと、加齢黄斑変性や白内障などの目の病気にも繋がる可能性があるのです。
また、スマホやパソコンから出ているブルーライトは、目に見える光の中でも最も高いエネルギーを発しています。ブルーライトの光は目の網膜まで届くと言われており、まぶしさを感じやすくなったり、目のピントがぼやけてしまったりする恐れも…。
目の健康を維持するためには、できるだけ紫外線やブルーライトを避けるようにしましょう。
・眼精疲労に有効な目のストレッチをする
目のストレッチをして目の周りの筋肉を刺激することで、眼精疲労の予防に繋がります。ここで、簡単にできる目のストレッチをご紹介しましょう。
1 目を上下に動かす
2 目を左右に動かす
3 両目を中央に寄せる
4 目をぐるっと一周回す
5 遠くをぼんやり見つめる
長時間のパソコン作業やスマホの動画視聴などで目が疲れたなと感じたときなど、1日数回1~5の順でストレッチを行ってみましょう。また、1時間に1回(1分程度)、目を閉じて休める習慣をつけるのも効果的です。
■視力回復にはICLがおすすめ
「メガネやコンタクトの生活からサヨナラしたい」「裸眼でもよく見えるようになりたい」と思っている人も多いでしょう。しかし、残念ながら、食べ物や生活習慣で近視や遠視、乱視は矯正することができません。
裸眼の視力をよくしたい、という方におすすめの矯正法が、「ICL(眼内コンタクトレンズ)」です。
ICLは、小さなレンズを目の中へと移植することで近視や遠視、乱視を矯正して、裸眼の視力の回復をはかる治療法です。
厚生労働省の認可を受けていて、高い安全性と効果の有効性が認められているのが特徴。レーシックと違って、角膜を削ることはしないので、いつでも元に戻すことができます。トラブルがあったときなどは、レンズを取り出すことも可能です。
また、レンズの定期的なメンテナンスも必要ナシ。半永久的に快適な視力を維持できる、といわれています。
施術時間はわずか数十分、日帰りで受けることができますし、コンタクトレンズのように日々のお手入れも必要ありません。
メガネやコンタクトレンズを使用しなくても、良好な視力を手に入れたい、と思っている方は、ICLを検討してみてはいかがでしょうか。
■目にいい生活習慣を取り入れよう
残念ながら、視力回復トレーニングや食べ物を改善すれば目がよくなるというわけではありません。しかし、目の健康にいい生活習慣や栄養素はたくさんあります。
目の疲れが気になる人や目の健康に気を付けたい人は、それらの習慣や食べ物を積極的に取り入れてみましょう。
裸眼でもよく見えるようになりたい、という人にはICLがおすすめ。メガネやコンタクトが無くても快適な見え方が期待できるでしょう。