花粉症とドライアイは関係ある?治すにはどうすればいい?

花粉が飛び始める季節になると、目がかゆい、しょぼしょぼする…など花粉症の症状に悩まされる人は多いですよね。また、花粉症とよく似た症状で目に不快感を覚えるドライアイをなんとかしたい!と思っている人も多いはず。

そこで今回は、花粉症とドライアイの症状や治し方をご紹介するとともに、花粉症とドライアイの関係についてご紹介します。

■花粉症とは?症状や治療法について紹介

花粉症は、花粉を吸いこむことでくしゃみや鼻水などを引き起こすアレルギー性鼻炎の1つです。花粉症を引き起こす代表的なものは、春の時期の「スギ花粉」。日本人の約20%が、スギ花粉に対するアレルギーを持っているといわれています。

・花粉症はなぜなってしまうの?

アレルゲンとなる花粉が目や鼻腔内の粘膜に付着することで、体内に抗体がつくられます。作られた抗体は、「マスト細胞」という細胞に結合。この状態で再び体内にアレルゲンが侵入してしまうと、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出されます。結果、くしゃみや鼻水、目のかゆみといったアレルギー症状を引き起こすのです。 最近では、スギや春の花粉症シーズンが終わっても、黄砂やPM2.5によりアレルギーを発症し、花粉症と似た症状を引き起こしているケースも少なくありません。

・花粉症のときに目に出る症状は?

花粉症は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど、全身にさまざまなアレルギー症状を引き起こします。花粉症の目の3大症状として挙げられるのは以下のとおりです。

・目のかゆみ

多くの人が訴える症状が「目のかゆみ」です。花粉症を発症することで、まぶたや目に炎症が起き、かゆみが起こります。

強くこすったりかいたりしてしまうと、かゆみがますますひどくなる、角膜や結膜が傷ついてしまうことがあるので注意が必要です。

・涙が出る

花粉症になると、目の中に入った花粉を洗い流そうと、涙が出ることが多いです。ほとんどの場合、かゆみとともに涙が出ます。

・充血する

目の表面に花粉が付着することによって、目が炎症を起こし、充血します。いわゆる「結膜炎」を起こしている状態です。

このほかにも花粉症の目の症状としては、目ヤニが出る・目がかすむ・目が腫れぼったい・まぶしく感じる・目が痛いなどの症状が挙げられます。

・花粉症の主な治療法は?

花粉症の主な治療方法は以下の4つです。

・薬物療法

最も多くの人が行っているのが薬物治療です。薬を飲んだり、点鼻薬を鼻にスプレーしたりすることで、症状を緩和させます。薬物療法の目的は、花粉症の根治ではなく、症状を抑えることです。

花粉症の薬は、病院で処方されるものもありますが、市販のものもたくさんあります。中には、けだるい、眠いといった副作用がある薬も。市販薬を選ぶときは慎重に選ばなければなりません。

・抗体療法

重度の花粉症の人を対象に行う、皮下注射の治療法です。アレルギーの原因となるヒスタミンの放出を抑制する薬を注射します。高い効果が期待される治療法ですが、1回あたりの有効期間は2週間~1カ月程度で、こちらも花粉症の根治には至りません。

・免疫療法

アレルギー症状の原因となっている抗原のエキスを少しずつ体内に取り入れることで、別の抗体を体内に作り、アレルギーのもととなる抗体と抗原がくっつかないようにする方法

です。最も根治に近い治療法ですが、治療期間が3年前後と長期に渡るのがデメリット、といえます。

・手術療法

手術療法には主に2種類あります。レーザーによって鼻の粘膜を収縮させてアレルギー反応を引き起こしにくくするレーザー手術。そして、鼻の中にある「下鼻甲介」と呼ばれるひだの部分の粘膜の下にある骨を除去して鼻腔を拡大し、鼻詰まりを解消する「粘膜下下甲介骨切除術」です。

■ドライアイとは?仕組みや症状は?

花粉症の目の症状とよく似た症状を引き起こす病気に、「ドライアイ」があります。ドライアイは、目の表面を覆っている涙の質が低下したり量が減ったりすることで、涙が目に均等に行きわたらなくなってしまう病気です。端的に言えば、ドライアイは涙の病気となります。

スマホやパソコン、エアコンの普及などによってドライアイを訴える人は近年増加傾向にあり、その数なんと2,200万人ともいわれているのです。

・ドライアイの仕組み

前述した通り、ドライアイとは涙の成分が変化したり、量が不足したりすることによって発症する病気です。通常、まばたきすることで涙が目の表面を覆い、細菌やゴミなどから目を守っています。

ですが、ドライアイになると、涙の分泌が減ることで目の表面が守られなくなってしまい、目が乾いてしまうのです。

ドライアイを引き起こす主な原因は以下の通り。

・目の病気

・薬の副作用

・加齢

・コンタクトレンズの使用

・アレルギー

・パソコン、スマホ、エアコンなどの生活要因

・ドライアイの主な症状は?

ドライアイの症状は、「目が乾く」だけではありません。見え方にも影響することも…。

ドライアイの主な症状は以下の通りです。

・目が乾く

・目が疲れる

・目がしょぼしょぼ・目がゴロゴロする

・朝、目が開けにくく感じる

・光がまぶしく感じる

・ものがかすんで見える

・視力が低下した気がする

・目が充血する

・目ヤニが出る

・目に何となく不快感がある

・目がひりひりと痛む

ドライアイの自覚はなくても、このような症状がある場合は、ドライアイを発症しているかもしれません。

・ドライアイの治療法は主に2つ!

ドライアイの主な治療法は、点眼と涙点閉鎖の2種類です。それぞれ詳しく解説しましょう。

・点眼療法

ドライアイにより足りなくなった涙を目薬で補う方法です。点眼治療の目的は、ドライアイの症状を緩和することで、ドライアイを完治することではありません。ドライアイを治療する点眼薬にはさまざまな種類があり、それぞれの症状や治療の目的に応じて使い分けます。

・涙点閉鎖療法

点眼薬でも症状の改善が見られない場合は、涙の排出口となっている涙点に、シリコンや合成樹脂でできたプラグを注入して塞ぐことによって涙の流出を防止する治療を行います。このほか、涙点を縫い合わせる涙点閉鎖術という治療法もあります。

■ドライアイと花粉症の悪循環

ドライアイがある人は、花粉症の症状がひどくなってしまう恐れがあります。ドライアイがある人の目の中に花粉が入ってしまうと、目に入った花粉を洗い流すことができません。花粉が目の中に長時間滞在することになり、花粉症の症状を強めてしまうケースがあるのです。

また、花粉症などのアレルギー反応によって分泌される物質が涙の質に影響を与えてしまうこともあります。その結果、目の表面を覆う涙が安定せず、ドライアイの症状を引き起すことも…。

このようにドライアイと花粉症は、互いに悪影響を及ぼしていることがあるのです。

■ICLでドライアイが解消できる?!

実はコンタクトレンズが原因で、花粉症やドライアイの症状を悪化させている場合も…。

コンタクトレンズに花粉が付着することで、アレルギー症状が悪化する可能性があるのです。

また、ソフトコンタクトレンズを長時間装用していると、レンズ自体の水分が乾いてしまいます。水分が蒸発したレンズは形状を保つために涙を吸収。これが、ソフトコンタクトレンズによるドライアイの原因の1つです。

花粉症やドライアイは、薬物療法で完治することはありません。 しかし、ICL(眼内コンタクトレンズ)によって、症状を緩和できる可能性があります。

ICLとは、目の中に小さな眼内レンズを入れて近視や遠視・乱視を矯正し、視力回復をめざす方法です。ICLを受けることでコンタクトレンズを装用する必要がなくなるので、レンズによる花粉症やドライアイが解消されるかもしれません。

いつもはコンタクトレンズだけど、花粉症のシーズンはメガネをかけているという人も、ICLにすれば、面倒な使い分けをする必要がなくなります。

ICLは、安全性と有効性の高さから、厚生労働省の認可も受けている視力矯正法です。花粉症やドライアイに悩まされている、というコンタクトユーザーは、ICLを検討してみてはいかがでしょうか。

■ICLで不快な目の症状を解消!

花粉症やドライアイによる目の不快感は、ひどくなると日常生活にも影響を及ぼしてしまいます。花粉症のシーズンになると毎年憂鬱…という人も少なくないでしょう。しかし、ICLにすると、裸眼で快適な見え方を得られるだけでなく、目の症状が改善される可能性もあります。良好な見え方と目の状態を保ちたい場合には、ICLがおすすめです。

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