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「長時間のパソコン作業で目がツライ!」「なんだか目がゴロゴロする」といった症状を経験したことはありませんか?日常生活で感じているこのような症状は、ドライアイが原因かもしれません。ドライアイは、目が乾くといったイメージを強くもたれがちですが、乾燥感以外にも日常生活に支障をきたすさまざまな症状があります。今回は、目が乾くことをはじめとしたドライアイの症状とその原因、対処法をご紹介しましょう。
■目が乾く!ドライアイにはどんな症状がある?
まずは、ドライアイで起こる主な症状からみていきましょう。
目の乾き以外にも、同様の症状があった場合にはドライアイを疑ってみてもいいかもしれません。
・目の乾きを感じている
ドライアイの代表的な症状として挙げられる目の乾き。
ついつい目をこすりたくなる感覚や、目の前がかすんで見えるような症状があれば、目が乾いてきているサインといえるでしょう。
・目が疲れる感覚がある
目に悪影響を及ぼす環境に居続けることで、目は疲れててきてしまいます。目が乾く感覚がなくても疲れを感じてきたらドライアイとなっている可能性もあるのです。
・目がゴロゴロして不快感がある
ドライアイは、涙の質の低下や量が減少することによって起こります。涙によってうまく目を保護できなくなったときに、目がゴロゴロする感覚が生じるのです。
目を傷つけないためにも、不快感があれば早めに対処しましょう。
・目が痛いと感じることがある
涙の質が落ちたときや量が減ったときには、まばたきの際に摩擦が生じやすくなります。目が乾くことで摩擦が起こり、痛みが伴うこともドライアイの症状といえるのです。
・寝起きに目が開けにくい
涙の質が低下してくると、目やにが出やすくなります。ドライアイになると、目やにによって目が開けにくくなる場合もあるのです。
目やにが増えてきた状態では、ドライアイ以外の病気が併発している可能性もあるため、早めに眼科を受診することをおすすめします。
・角膜血管新生の症状がではじめる
コンタクトレンズを長時間装用し続けると、目の白目部分から黒目に向かって血管が伸びてくることがあります。角膜血管新生と呼ばれるこの症状は、目の乾燥により涙の量が減り、酸素不足を起こすことが原因です。視力低下や失明にも繋がりかねないため、コンタクトレンズの使い方には注意しましょう。
■ドライアイの原因とは?

ドライアイが日常的に続くと、生活に支障をきたして大きなストレスとなることもあります。そんなドライアイの原因には、一体どのようなことが考えられるのでしょうか?
目が乾くことの主な原因を確認してみましょう。
・エアコンによる室内の乾燥
ドライアイは、乾燥した室内で起こりやすくなります。クーラーやヒーターをつけた状態の室内は、乾燥しがちです。ドライアイの症状がある人は、室内環境を見直してみるとよいでしょう。
・パソコンやスマートフォンの使用
長時間集中して画面を見ていることが多いデスクワークやスマートフォンの操作では、ドライアイのリスクが高まります。通常よりも、まばたきの回数が少なくなることが原因として挙げられるでしょう。
・コンタクトレンズの長期装用
コンタクトレンズを長時間装用している人や長年使用している人は、ドライアイになりやすくなります。特にソフトコンタクトは、レンズ自体が乾燥してくると形状を維持しようとして涙を吸い取ってしまうのです。
ドライアイにならないためにも、コンタクトレンズは正しく使用しましょう。
・ライフスタイルによる影響
目の乾燥感は、夜型の生活による寝不足や運動不足、食事の変化といったライフスタイルからも影響しています。ドライアイ気味の人は、生活環境を一度見直してみましょう。
・加齢によって起こる涙の減少
年齢を重ねるごとに、涙の分泌量は減っていきます。また、加齢によって涙が蒸発しやすくもなるのです。ドライアイは、だれでも起こりうる症状といえます。
・ストレスによって涙が出にくくなる
ストレス状態が続くことによって交感神経が働き、涙の分泌が抑えられることがあります。目の乾きを感じたら、少し休むことも大切です。
・病気から起こるドライアイ
涙腺に障害が起きるシェーグレン症候群をはじめとした、病的な要因からドライアイが起こる場合もあります。
■目が乾くときの対処法をご紹介
どうしても目が乾くときには、どのような対処ができるのでしょうか?
日常的に目の乾きが続いていてお困りの人におすすめの対処法をご紹介します。
・目薬をさして目にうるおいを与える
目が乾くときにすぐにできる対処法は、目薬をさすことです。ヒアルロン酸ナトリウムや塩化ナトリウムなど、涙のバランスを整える成分が入っているものを選ぶとよいでしょう。
・コンタクトレンズからメガネに変える
どんなコンタクトレンズでも、裸眼のときと比べるとどうしても乾きやすくなります。
目の乾きを感じたら、迷わずメガネに変えましょう。デスクワークと外出時でコンタクトとメガネを使い分けてみることもおすすめです。
・コンタクトレンズからICLに切り替える
ICLは、眼内レンズとも呼ばれる視力矯正方法のひとつです。目の中にレンズを入れるため、目の乾きを感じることなく、見えやすくすることができます。ドライアイ気味の人にもおすすめできる治療法です。
・眼科で検査を受ける
ドライアイの症状があった場合には、重篤な病気が潜んでいる可能性もあります。乾燥感が続くときには、ドライアイを目からの重要なサインとして認識し、念のため眼科で検査を受けましょう。
■目の乾燥感を予防する方法とは

「できることなら、目が乾く前に対策しておきたい!」そんな人におすすめのドライアイ予防法をご紹介しましょう。
・加湿器で室内を保湿する
加湿器は、エアコンによる室内の乾燥を防ぐために有効的な手段です。部屋の中の湿度を保つことは、ドライアイの予防にもつながります。
まずは、ドライアイになりにくい環境を整えましょう。
・意識的にまばたきを増やす
デスクワークやスマートフォンの操作をする際には、まばたきの回数が少なくなりがちです。まばたきの回数が少ないと、涙はうまく循環できません。そのため、意識的にまばたきの回数を増やすだけでも、乾燥へのリスクを軽減することができるのです。
・目を休ませる
長時間パソコン作業を行うときには、1時間ごとに目を休ませましょう。休息時には、蒸したタオルを目の上にのせて温めることもおすすめです。
できるだけ負担を減らしながら作業するよう心がけておきましょう。
・目のまわりをマッサージする
まつ毛の生え際にある器官がマイボーム腺です。マイボーム腺は、涙の蒸発を防ぐための油分を分泌しています。まつ毛の生え際あたりのまぶたを指先で軽く左右にゆらしてマッサージすることにより、乾燥感の防止につながるでしょう。
・食事から涙の質の改善をはかる
涙の質を改善するためには、抗酸化作用のある食べ物の摂取がおすすめです。サバやイワシなどの青魚に含まれているDHAや、鮭に含まれているアスタキサンチンなどには、抗酸化作用があるといわれています。
ドライアイ気味なときには、食事からも改善をはかりましょう。
■目の乾きを感じたら早めに対処しましょう
目が乾く原因には、生活環境やライフスタイル、コンタクトレンズの使用などさまざまな要因が考えられます。ドライアイの症状があるときには、意識的にまばたきを増やすことや、目を休ませることなどの対処法がおすすめです。それでも改善しない、不快感がある場合には、早めに眼科を受診して医師に相談してみましょう。