カラコンで視力は低下する?使用するときの注意点を詳しく紹介

今や女性たちの間ではおなじみとなっているカラーコンタクトレンズ。メイクやファッションに合わせて、毎日いろいろなカラコンを付け替えている、という人も少なくないでしょう。しかし、カラコンは視力低下の原因になる、という噂もチラホラ。果たしてそれは本当なのでしょうか?今回は、カラコンと視力の関係について解説していきましょう。

■カラコンは目に悪いっていうのは本当?

カラコンは目に悪いので、ずっと装用していると視力低下の原因になるという話を聞いたことがある方も多いと思いますが、実はそれは真実ではありません。

カラコン自体は、正しい使い方をしていれば決して目に悪影響を及ぼすことはないのです。では、いったいどのような原因で目が悪くなってしまうのでしょうか?

・度数が合っていないカラコンを使用している

目が悪い人の多くは、度数入りのカラコンを使用しているでしょう。しかし、その度数が合っていないと、目や体の不調の原因になってしまいます。

好きなカラコンの度数一覧に、自分の度がないからと言って、度数の合っていないレンズを使い続けると、目のピントを合わせる毛様体という筋肉を酷使してしまい調節力が弱まってしまいます。調節が弱まることで、視力が低下してしまう可能性があるのです。

また、度数の合っていないレンズは眼精疲労の原因になります。

眼精疲労は目が疲れる、見えにくいなどの症状のほかに、ひどくなると頭痛や肩こり吐き気など、全身に症状を及ぼしてしまうことがあるのです。

・レンズのサイズが合っていない

コンタクトレンズは、BC(ベースカーブ)と呼ばれるレンズのカーブや、DIAと呼ばれるレンズの直径に違いがあります。

もし、BCが目のカーブよりもゆるすぎると、レンズがずれやすくなってしまいます。反対にレンズのカーブが目のカーブよりもきついと、目を傷つけてしまうのです。

また、DIAが大きすぎると角膜にじゅうぶんな酸素が行き渡らなくなり、角膜に傷がつきやすくなります。また、レンズが外れにくくなってしまうので、レンズを外すときに力が入り、目を傷つけてしまう可能性があるのです。

BCとDIAしっかり合っているか、眼科でチェックしてもらうことが大切になります。

レンズのケアをしっかりしていない

2週間や1カ月タイプのカラコンは、毎日のケアが大切です。日々の洗浄・消毒をきっちり行わないと、レンズの劣化に繋がったり、さまざまな目の病気に原因になったりしてしまいます。

また、ソフトコンタクトレンズは、レンズの中に水分が多く含まれているので、細菌が繁殖しやすいと言われています。

レンズのケアが足りないと、レンズに細菌が繁殖し、最悪の場合失明に至る病気になってしまうこともあるのです。

取り扱いが間違っている

例えば、汚れた手でレンズを触ると、手のばい菌がレンズに付着してしまいます。ばい菌が付着したレンズを装用すると、レンズから目に付着してしまい炎症や病気の原因になるのです。

また、爪が伸びている状態でレンズを着けたり外したりすると、何かの拍子に爪で目を傷つけてしまうことも。メイクが付いたままの手でレンズのはめ外しをすると、レンズにメイクが付着してしまうこともあります。 たまに、普通のコンタクトの上にカラコンを装用と、レンズを2枚重ねで使用している人もいますが、これは絶対にNG!

レンズを2枚重ねで装用することで目に酸素が行き渡らなくなってしまい、充血や目の病気の原因になってしまいます。

このように、カラコンで目が悪くなる原因は、カラコン自体にあるのではなく違った使い方にあるということを覚えておきましょう。

■カラーコンタクトレンズの正しい使用方法は?

カラコンで目を悪くしてしまわないためには、正しく装用することが大切です。ここでは、カラコンを装用するときの注意点を詳しく解説していきましょう。

・眼科医の指示を守る

ひとつ覚えておいてほしいことがあります。

それは、薬事法において、コンタクトレンズは「高度管理医療機器」であるということ。高度管理医療機器とは、機能障害が起きたときに人体へのリスクが高い医療機器のことを指します。コンタクトレンズ以外には、人工呼吸器や透析器などが、高度管理医療機器に指定されています。

最近は、カラーコンタクトレンズが、雑貨店やネットでも気軽に買えるようになっています。ついついファッション雑貨と同じ感覚で扱ってしまいがちですが、それは大きな間違い。カラコンを購入する際は、必ず医師の診察を受けましょう。

眼科では、視力検査以外にもさまざまな検査を行います。検査の結果によっては、カラコンの使用を中止しなければならないケースもあります。その際もしっかり医師の指示に従ってください。また、目に異常がなくても、カラコンを使用している間は3ヵ月に1度の定期検診を受けるようにしましょう。

・装用時間、期限を必ず守る

カラコンを装用した初日は、まだ目がレンズに慣れていないため装用時間を短めに。慣れてきたら徐々に時間を長くするようにしましょう。特に初めてカラコンを装用する際は、医師に指示された装用スケジュールをしっかり守るようにしましょう。

カラコンに限らず、コンタクトレンズは装用時間が長くなればなるほど目に負担がかかってしまいます。そのため、家ではメガネで過ごすなどできるだけ装用時間を短くすることが大切です。

また、レンズを装用したまま寝るのは厳禁。レンズが目に張り付いて取れにくくなるなど、目のトラブルの原因になってしまいます。

また、期限も必ず守りましょう。

2週間用レンズは開封してから2週間以内に、1ヵ月用レンズは開封してから1ヵ月以内に新しいレンズと交換してください。

また、レンズはパッケージに使用期限(EXP)が記載されています。EXPは、レンズを安全に使用できる期限のこと。手元のレンズがEXPの期限切れになっていたら、たとえ未開封であったとしても使用しないことが大切です。

・添付文書は必ず読む

カラコンに付いている取扱説明書は必ず目を通してください。使用法や注意事項など、装用するときに大切なことが記載されています。また、一度読んだらすぐに捨ててしまわず、必要なときに読み返せるように保管しておきましょう。

・異常があればすぐに使用を中止する

目の調子が悪くなったり、いつもと違うなと思ったりしたときはすぐに使用を中止して眼科を受診しましょう。痛みや違和感があるときに我慢は禁物です。

・友人同士でシェアしない

友達同士でのレンズの貸し借りは禁物です。友達が使っていたレンズを使用することで、結膜炎などの目の病気がうつってしまうことがあります。いくら仲の良い友人同士でも、歯ブラシをシェアしないのと同じこと。コンタクトレンズは目に直接触れるものだということを自覚しておきましょう。

・夜間の運転時には使用しない

カラコンにはレンズに色素が入っているため、見えにくくなったりぼやけてみたりすることがあります。そのため夜間の運転時には不向きです。もともと目がいい人でも、色の濃いカラコンは暗い所では視界が暗くなってしまいがちなので、じゅうぶんに気を付けてください。

■ICLならカラコンのバリエーションも広がる!

度ありのカラコンを使用している人は、「カラーが限られている」「普通のレンズよりも見えにくい」などという不満があるのではないでしょうか?そのような場合は、ICL(眼内レンズ)を検討するのがおすすめです。ICLは目の中に小さなレンズを入れて近視・遠視・乱視を矯正する方法。裸眼でも良好な視界を得られるだけでなく、施術後目の状態が落ち着けば、カラコンを装用することができます。ICLを受けた後に度なしのカラコンでおしゃれを楽しんでいる人もたくさんいますよ。気になる方はぜひ検討してみてくださいね。

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