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【視力回復】子供の視力が気になる!悪化させない方法や治療法

小学生や中学生のお子さんを持つパパやママの中には「学校で行った視力検査の結果が悪かった」、「最近見えにくそうにしている」など、子供の視力が気になるという方もいるのではないでしょうか。眼が見えにくいと日常生活で困ることがあります。できるだけ、視力低下を防いであげたいですよね。
今回は子供の視力が気になる方に向けて、視力低下の原因や視力回復方法などについて解説します。
■子供の視力が低下する原因は?

子供の視力が低下する原因を解説する前に、視力の種類も知っておきましょう。
・視力種類は2つ
視力には、「裸眼視力」と「矯正視力」があります。
裸眼視力は、名前の通り裸眼で測ったときの視力。矯正視力は、メガネやコンタクトレンズをした状態で測ったときの視力です。
普段よくいう「視力がさがった」状態は、裸眼視力がさがることを言います。しかし、眼の病気(白内障、網膜剥離など)で裸眼視力がさがってしまうと、メガネをかけたとしても矯正視力が上がらなくなってくるのです。
また、みなさんの中には「視力が悪い=近視」と思う方も多いかもしれません。しかし、視力低下の種類には、「近視」と「遠視」があります。
近視は近くのものが見えるけど、遠くのものが見えない状態。「後ろの席になったら黒板の字が見えなくなった」という子供もいますよね。
「じゃあ遠視は遠くのものは見えるの?」と思いがちですが、実は遠視の場合は近くのものも遠くのものも見えません。遠視の程度によっては、普段の生活に支障をきたしてしまう場合も。
学校の視力検査で視力低下の指摘があったり、子供自身が見えにくいなどの症状を訴えたりした場合は、まずは眼科に行って視力低下の原因を調べることが重要です。
とはいえ、多くの子供の視力低下の原因となっているのが近視です。ここからは近視による視力低下のお話をしていきましょう。
・どうして子供が近視になるの?
子供が近視になる原因として、「遺伝的要因」と「環境的要因」があり、この両方が関係しています。
とくにアジア人には近視が多いといわれており、両親が近視の場合、両親とも近視でない場合で、子供が近視になる確率も大きく変わります。
また、最近は生活習慣によって近視になる、環境的要因のケースも増えています。本を近くで長時間読むなどして、近くばかりを見ている状態が続くと、近視が進行してしまうことも。
最近では、スマートフォンやパソコン、ゲーム機などを使う子供も増加しており、これらも近視の原因になっています。とくに新型コロナウイルスの影響により、オンライン授業を受ける機会も増えてきた今、さらに子供たちの近視が加速していく懸念があります。
■子供の視力低下を予防する方法

それでは、子供の視力低下を予防する方法はあるのでしょうか。
・食生活に眼によい食べ物を取り入れる
毎日の食事で、視力低下を防ぐ栄養素を摂るのも予防のひとつ。眼の健康によいとされている栄養素には以下のようなものがあります。
ポリフェノール
抗酸化作用を持つ「ポリフェノール」。細胞の老化を防いでくれるので、視力回復効果が期待できます。
たとえば、ブルーベリー、ぶどう、りんごなど。子供も大好きなフルーツなので、取り入れやすいでしょう。皮ごと食べることで栄養素を効率的に摂取できますよ。
DHA
眼の網膜、視神経に多く存在する「DHA」。さんまやいわし、あじなども青魚に豊富に含まれています。視覚の伝達がスムーズになるといわれています。
ビタミンA
ビタミンAには、眼の粘膜を正常に保つ働きがあります。不足してしまうと「夜盲症」になる心配も。レバーや卵黄の他、かぼちゃ、にんじん、ほうれん草といった緑黄色野菜にも多く含まれています。
ビタミンB群
眼の神経の働きを促進するビタミンB1とB12、充血や眼精疲労を改善するビタミンB2、水晶体の働きを高めるビタミンB6など、ビタミンB群は眼によい栄養素です。
バナナやチーズ、豚肉、卵などに含まれます。
上記のような食べ物を意識的に食事に取り入れてみてくださいね。
・アイトレーニングをする
眼の筋肉をほぐしたり鍛えたりすることで、眼球運動をスムーズにするアイトレーニング。眼球のマッサージ効果もありますよ。ここでは子供といっしょに自宅で簡単に行えるものを紹介します。
まばたきをする
意識的にまばたきをすると、眼の周りの筋肉がほぐれます。左右交互に10~20回程度交互にウィンクしてみてください。スピードを上げたり、ぎゅっと強めにしてみたりとやり方を変えながら3セット程度行ってみましょう。
遠近体操法を行う
「遠近体操法」と聞くと、難しそうに思えるかもしれませんが、やり方は親指と遠くの景色を交互に見るだけでOKです。
遠くにある目標物を決めたら、顔の前で手を伸ばして、親指を上にあげてください。「グッド」の形を作るイメージです。最初に親指にピントをあわせたら片目で親指を10秒程度見ます。そのあと、さきほどと同じ方の目で遠くの目標物を10秒程度見ましょう。これを片目につき10セットほど行います。目標物は、窓やベランダから見えるものにしてみてください。
・近視予防用の目薬を使用する
目薬といっても、ドラッグストアやスーパーにある市販の目薬ではありません。近視の予防に使用するのは「アトロピン点眼」。これを点眼することで、近視の進行を防げます。
アトロピン点眼は副作用が少なく低濃度。近視の進行を抑えるだけでなく、点眼を中止したあとも効果が持続するといわれています。
ただし、アトロピン点眼は自由診療。保険外での扱いとなります。使用を検討する場合は、一度眼科医に相談してください。
・オルソケラトロジーを行う
子供の視力回復の方法として「オルソケラトロジー」というものもあります。手術不要の視力矯正治療で、就寝時に専用のコンタクトレンズをつけて視力矯正を行うものです。特殊な形をしたハードコンタクトレンズで、角膜のカーブを矯正して近視の治療を行います。オルソケラトロジーは、軽度の近視や乱視に用いる視力回復方法。そのため、「最近見えにくくなっているかも?」そんな学童期の子供におすすめです。オルソラケトロジーを受ける患者さんのうち、80%近くが学童期~19歳くらいまでの未成年となっています。
■18歳以上ならICLの検討も

18歳以上になると、ICL(眼内コンタクト)を行うこともできます。
ICLは、小さなレンズを眼の中に移植することで、近視や遠視、乱視を矯正し、裸眼の視力を回復させる新しい治療法。厚生労働省の認可を受けている、高い安全性と効果の有効性が認められた治療法なんです。
施術時間はわずか数十分、日帰りで受けることができます。日々のお手入れは必要ありません。しかも、施術後はコンタクトレンズの装着が可能なので、カラーコンタクトレンズをつけることもできます。
メガネやコンタクトに頼らなくても、視力を回復させることができるので、今注目が高まっている治療法。「今までの見え方がうそみたい!」、「近視が治った!」と施術後満足している患者さんも多くいます。これからは、大学の入学祝いに視力をプレゼントするのがスタンダードになる、なんて時代も来るかもしれません。
■子供の視力低下の原因を知って、視力低下を予防しよう
視力低下の原因には種類があります。まずは眼科でその原因を調べることが大切です。また視力を低下させないために生活習慣の改善をしたり、食事やアイトレーニングなどをしたりしてもよいでしょう。
アトロピン点眼、オルソケラトロジー、ICLなどの視力回復治療も有効。18歳以上であればICLも検討できますので、気になる方はぜひお気軽に当院にご相談くださいね。