「白目整形」ってある?白目の黄ばみはなぜ起きる?治し方が知りたい!ICLで治療はできない?

白目の黄ばみが気になっている、という方は少なくありません。ひとくちに「白目が黄色い」と言っても、白目の一部が黄色くなっていたり、白目の全体が黄ばんでいたりと、症状はさまざまです。白目の黄ばみは見た目にも目立ちますし、「もしかしたら悪い病気かも…」などと心配になることもあるでしょう。そこで今回は、白目の黄ばみが起きる原因と、黄ばみの治し方、日常生活での注意点を詳しく解説していきます。白目の黄ばみに悩んでいる人は、参考にしてみてください。

■白目の黄ばみの原因

白目の黄ばみの原因は、大きく「黄疸」と「瞼裂斑」、そして「ドライアイ」の3つに分けられます。それぞれ詳しく解説しましょう。

・黄疸

肝臓の機能が低下し、「黄疸」と呼ばれる症状が出た場合に、白目が黄色くなることがあります。肝臓は1日あたり500~800mlの胆汁を分泌していますが、その中には「ビリルビン」と呼ばれる緑がかった黄色い色素が含まれています。ビルビリンは胆汁として胆管を通って、十二指腸・小腸を循環し、尿や便となり排出されるのです。しかし、肝機能が低下してしまうと、胆汁が腸に排出されなくなるので、ビルビリンが血液中で増加し、黄色い色素が粘膜や肌に付着して白目や肌が黄色くなってしまうのです。

・瞼裂斑(けんれつはん)

眼の黄ばみの原因のひとつに、瞼裂斑(けんれつはん)があります。瞼裂斑は白目の耳側及び鼻側の一部が黄色や白色に変色した小さな突起もしくは斑点のことで、それ自体が眼に悪影響を及ぼすことはありません。

瞼裂斑による白目の黄ばみの主な原因は、紫外線による眼の日焼け、加齢、ハードコンタクトレンズによる眼の刺激などです。

もともと瞼裂斑が起きる部分は、慢性的に外部からの刺激を受けやすい場所。外部からの刺激を受けて、正常な組織に脂肪が沈着し、黄色く変色してしまうのです。

特にハードコンタクトレンズを長年装用している人は、若くして発症することもあります。

瞼裂斑は軽症の場合、ほとんどは充血のみで自覚症状は見られません。しかし、瞼裂斑が腫れてくると、痛みや異物感が出てくることがあります。また、瞼裂斑で表面が荒れて乾いてしまうと、ドライアイのような違和感を覚えます。

・ドライアイ

ドライアイも、眼の黄ばみの原因のひとつです。特に、パソコンやスマートフォンを長時間使用することで、ドライアイや眼精疲労を引き起こし、眼の黄ばみに繋がることがあります。

これらの他にも、白目の黄ばみの原因として、タバコや加齢、膵臓や胆のうの病気もなど挙げられます。

■白目の黄ばみの治療法

続いて、白目の黄ばみの治療法をご紹介しましょう。白目の黄ばみを整形などできれいにすることはできません。まずは原因を追究し、適切な対処をすることが大切です。

・点眼

瞼裂斑が原因となっている場合は、白目の黄ばみを抑える治療というよりも、瞼裂斑の症状を抑える目薬を点眼します。

保湿効果のある点眼で、摩擦を軽減させたり、炎症が強い場合は、ステロイド剤を点眼して炎症を抑えたりします。症状が治まった場合でも、点眼をしばらく続けて眼の表面の状態をしっかり落ち着かせなければなりません。

保湿効果のある点眼やステロイド剤は、いずれも瞼裂斑を治す目薬、というわけではありません。また、白目の黄ばみを治す目薬として市販されているものも、根本的な解決にはならないので、あまり過信しないようにしましょう。

・レーザー手術

白目の黄ばみではありませんが、色素沈着による白目のシミは、レーザーを照射することで除去できます。

点眼による麻酔を行った後、レーザーを局部に照射し組織除去を行いますが、程度が軽ければ、手術は10分程度で終了するようです。シミの程度が広範囲に及ぶ場合は、複数回に分けて照射を行います。

色素沈着の大きさや程度によって、照射の回数や時間は異なりますが、一般的に小さなものでは1週間程度、大きいものなら2週間程度で色は軽減していくでしょう。

しかし、前述した通り、このレーザー手術は、色素沈着にのみ有効で、瞼裂斑による白目の黄ばみには効果がありません。

■白目の黄ばみを悪化させないために

白目が黄色いと、どうしても気になってしまうもの。白目の黄ばみが気になるようなら、まずは眼科を受診することが一番です。その他にも、日常生活で、白目の黄ばみを改善させる方法をご紹介しましょう。

・紫外線を避ける

紫外線による眼へのダメージが、白目の黄ばみの原因になります。そのため、できるだけ眼に紫外線を当てないようにすることも、白目の黄ばみを悪化させない1つの方法です。

できれば、紫外線透過率が1.0%以下、紫外線カット率99%以上の大判のサングラスを着用すると良いでしょう。色は薄めがおすすめです。濃い色のサングラスだと瞳孔が開いてしまうため、光を眼に集めてしまうことがあります。

また、紫外線が強い日に外出する際は帽子をかぶることもポイントです。

・スマホやPCを長時間見ない

目を酷使することから起こる眼精疲労も白目の黄ばみの原因の1つなので、スマホやパソコンを長時間連続して使用することは避けましょう。

パソコンやスマホ、タブレットの液晶画面から出ているブルーライトの刺激は、紫外線に匹敵するとも言われています。ブルーライトを長時間浴びることで眼精疲労だけでなくドライアイも引き起こしてしまい、白目が黄ばんでしまうのです。

この他にも、日常生活の注意点として、禁煙する、お酒を控えるなども挙げられます。

・ICL(眼内レンズ)

ハードコンタクトレンズを長年装用していることが原因で白目が黄ばんでいる場合、コンタクトの装用を中止することが重要になってきます。

とはいえ、コンタクトレンズの生活に慣れてしまった…という人は、眼鏡での生活が不便に感じてしまうかもしれません。そのような方には、ICL(眼内レンズ)の手術を受けるのも1つの方法です。

ICLとは、眼の中にソフトコンタクトレンズのような小さな柔らかいレンズを装用して、近視や遠視、乱視を矯正し、裸眼でも良好な見え方を目指す視力回復法です。

ICLはレーシックとは違い、角膜を削ることはありません。そのため、角膜にゆがみが生じることはなく、クリアで鮮やかな見え方になります。

また、手術後にもとの見え方に戻したくなったり、白内障などの病気を発症したりした場合でも、レンズを取り出せば手術前の状態に戻すことが可能です。

ICLの手術を受けることで、裸眼と同じ状態でもよく見えるようになるので、コンタクトレンズ

は必要ありません。また、眼の中に挿入したレンズはケアをする必要がなく、長期的に良好な見え方を維持することができると言われています。

ICLは安全性と有効性の高さから、厚生労働省の認可も受けている視力矯正法なのです。

瞼裂斑を発症した場合に、そのままハードコンタクトレンズを使用し続けると、白目の黄ばみがますます酷くなってしまう可能性があります。

ICLを行うことで、コンタクトレンズによる瞼の摩擦も解消されるでしょう。

■白目の黄ばみは早めの対策を

白目の黄ばみにはさまざまな原因が考えられますが、いずれも放っておいてよくなるということはありません。それどころかますます黄ばみが悪化してしまう可能性もあります。

白目の黄ばみを解消するには、まずは眼科を受診して、黄ばみの原因を解明することが大切です。もし、コンタクトレンズの刺激が黄ばみの原因になっているのなら、コンタクトレンズを装用しなくても良好な視力が期待できるICLを検討してみるのもひとつの方法と言えるでしょう。

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